花の寺 圓藏院

2018.03.26 平成30年「圓藏院 桜茶会」開催

昨日、3月25日日曜日、恒例の「圓藏院 桜茶会」が開催されました。「圓藏院 桜茶会」は、毎年、しだれ桜が開花する三月最終日曜日に開催されています。

昨年は雨天でしたが、ことしは絶好の晴天と満開のしだれ桜に恵まれたお茶会となりました。数年にいちどといえる好日に、地元地域から、遠方から、たくさんのお客さまが足をおはこびくださいました。

こころよりお礼を申し上げます。

「圓藏院 桜茶会」は、三十年ほどまえ、圓藏院檀家でもある茶道表千家の前歌子先生が社中とはじめられ、五年まえから石田宗江社中と前社中が継承しています。茶会は、その日最初にたてたお茶を圓藏院の仏さまに捧げる「供茶」(くちゃ)の儀式からはじまりました。

圓藏院客殿では、石田社中が供するお茶席がはじまりました。午前10時から午後4時すぎまで、二百名をこえるお客さまがお茶席を愉しまれました。

床の間の掛け軸は、茶道表千家一三世家元即中斎の書「百花為誰開」(ひゃっか・たがために・ひらく)。碧巖録中の禅語で、百花(ももはな:さまざまな花)は誰の為にでもなく、自然に、無心に花を開かせて生命を喜ばせる、という意味です。この書と言葉が、「圓藏院 桜茶会」のテーマになるのです。

満開のしだれ桜や春の花々にかこまれて、お庭でお茶をいただく「野点」(のだて)がはじまりました。埼玉栄高等学校、花咲徳栄高等学校、埼玉栄北高等学校の各茶道部のみなさんと引率の先生方が、お茶とお菓子でおもてなししてくださいました。きっと、きょうの日のために、たくさんお稽古なさったのでしょう。見事なお手前、お接待でした。

まさに、花のような高校生たちによる、こころのこもったお接待に、来院のお客さまも自然に笑顔を咲かせていました。

春の陽が陰り淡くただよう夕刻に、無事、ことしの「圓藏院 桜茶会」は閉会。石田社中のみなさんは、満開のベニシダレザクラのたもとで記念撮影。充実した、晴れ晴れとした笑顔を咲かせておられました。準備に準備をかさねたお茶会は、ことしも大成功、大好評のもとに終わりました。

石田社中のみなさま、ご指導とお手伝いをいただいた前社中の駒崎、小嶋、加藤各先生方、埼玉栄高等学校、花咲徳栄高等学校、埼玉栄北高等学校各茶道部のみなさま、ほんとうに、おつかれさまでございました。ありがとうございました。

「圓藏院 桜茶会」においでのみなさま、来年も、ぜひ、おこしくださいませ。